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闘病生活のはじまり 告知

告知とは

腹部の不調を訴えた主人の検査に付き添った日から、我家の闘病生活は始まりました。

ファイバースコープによる検査が終了・・・
私は診察室に呼ばれ、窓の外をうつろな目をして眺めている主人(嫌な胸騒ぎ)を見て、座っていた主人の肩に手を置きながら、 主治医(この時は)の説明を聞きました。

”えーと、早く言えば、ご主人は癌です”

”癌の種類は直腸癌!”


はぁ?(主人の前で、どうして話すの? 何が早く言えば癌? テレビドラマのように私だけ別室に呼ばれ告知されるんじゃないの? 余りの唐突な話に頭の中は雷鳴が轟き血の気が引いていく思いがしました)

”パパ・・・”っと、今にも溢れそうな涙をこらえながら、精一杯の声で私が呟くと、夫は私の目を見て頷きました。(この頷き・落ち着きは何・何なの??)

私は主人に、”後のことは私が聞くから”と言うと、主人は”もうカメラ入れながら言わはったさかい、もう驚かへんよ”と、主人が知らされた時の状況を話たのでした。その状況と言えば・・・・・

肛門からファイバースコープを入れ、苦痛に耐える主人に、 主治医は、カメラを覗きながら、こう話したそうです。

” うわぁ〜大きな腫瘍や・・・わかりますか? ”

” こんななるまで、なんで放っておかはったん? ”

”先生・・・・・ 僕、そんな悪いんですか? ”

” 良くないですよ。ほら・・・これ癌ですわ・・・ ”

これが、主人への癌、告知・・・・・いえ・・・・・【 通告 】でした。

私は、余りに無責任で感情のない医師の態度・言動に腹をたて、どうしてずっとそばに付き添っていた私に相談もせず、このような形で主人に癌であることの通告をしたのか・・・医者に詰め寄りました。

すると主治医は、さらりとこう言いました。

”きっとあなた方お二人は抗がん剤の苦しみを乗り越えていかれるご夫婦だと思いましたし、奥さんなら十分にご主人を支えていける方だと思いましたから・・・!”

えっ?
私はあなた(主治医)とは、1時間前にこの世ではじめて出会い、その1時間の中の、たった10分程度の面識で、あなたはどうして私達が乗り越えられて行く夫婦だと、そして私が主人を支えていけるなどと、何をもって判断されたのでしょうか?

良く、倫理と言う言葉を耳にします・・・・
毎日沢山の患者さんを診ておられるのも周知・承知の事実です・・・
告知に対しても、医師としての感情と人としての感情が交差し、苦慮なされるのも事実です・・・・

しかし、百歩譲って先生、あなたを理解しようとしても、

” ・・・ファイバースコープをいれながらの通告はあまりに酷い・・・ ”


家族ゆえ、感情的かもしれませんが・・・・・
通常の告知とはこんなに簡単・無感情・残酷なものなのでしょうか?!
いえ、きっとこのような告知は稀なものなのでしょう。
そう私は信じたいし、願いたいと思っています。

これをお読み下さった医師の方々、このような告知風景をどのようにお感じになられるでしょうか?
2004-12-05